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ノンフィクション作家のノーマン・メイラー氏が亡くなった。

ノーマン・メイラー

水戸の予備校へに講師として通っていた頃、特急車内での時間潰しにと思って買ったのが『心臓を貫かれて』という本だった。これは、強盗殺人犯のゲイリー・ギルモアが銃殺刑を希望し、執行されたという、実際にあった話を書いたもの。著者はゲイリーの実の弟で、身内という立場から、兄ゲイリーの心のうちや子ども時代からの生い立ち、家族の状況など交えて、事件を描いたものだった。

この事件について、ドキュメンタリー的な視点で書かれたのがノーマン・メイラーの『死刑執行人の歌』だった。

メイラーの本は、確かにノンフィクションとして秀逸な作品ではあったと思うのだけど、あくまでも第三者の目で取材した内容を書いたものだった。上記のゲイリー・ギルモアの本の方が確か後に出版されたのだと思ったけど、やはり身内が描き出すゲイリー・ギルモアの内面や苦悩は、第三者の描くそれよりも迫力に満ちていた。

私は、『心臓を貫かれて』を日本語で読み、同じ事件を別の視点で扱っているこの『死刑執行人の歌』も読んでみたくなった。どうせ読むなら原書で読んでみようと思い立って、こちらは英語で読んだ。

ノーマン・メイラーの本は、私が本格的に洋書を読むきっかけとなった本でもある、というわけで、その人が亡くなったというのはなんだか感慨深いものがある。

The Executioner's Song

死刑執行人の歌〈上〉—殺人者ゲイリー・ギルモアの物語

死刑執行人の歌〈下〉—殺人者ゲイリー・ギルモアの物語

心臓を貫かれて

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